研究所の紹介:創発の知で、地域の進化を支える

地域創発研究所は、株式会社エーゼログループ内に設立された、シンクタンク兼コンサルティング機関です。
私たちは、地域が自ら変わる力を育て、持続可能な発展を促すことを目指しています。
単なる外部専門家の“答えの提示”ではなく、地域の中から変化が生まれる「創発の場づくり」が私たちのスタンスです。
そのために、複雑適応系の理論や地域実践で得た知見を活かしながら、多様なステークホルダーと共創する支援を行っています。

所長メッセージ

変化をチカラに、地域の可能性を共に育む伴走者として

地域にはまだ多くの可能性が眠っています。それを引き出す鍵は「創発」にあります。地域内の多様な声や小さな動きが結びつき、自律的に変化を生み出す環境を整えることが、私たちの役割です。地域はコントロールの対象ではなく、常に変化し続ける“複雑な生きもの”。
私はその創発を支える伴走者として、自治体や地域の方々と試行錯誤を重ね、共に未来を創っていきたいと考えています。
地域創発研究所 所長 博士(学術)松﨑 光弘
(総務省 地域力創造アドバイザー)

所長プロフィール

株式会社エーゼログループ Chief Reseach Officer/地域創発研究所 所長
総務省 地域力創造アドバイザー(2025年〜)

■ 専門領域

複雑適応系(CAS)を応用した地域システム変革/公共人材育成/地域政策設計/共創ガバナンス/科学技術の社会実装


■ 略歴

1965年大阪府生まれ。神戸大学大学院自然科学研究科博士課程修了、博士(学術)。大学教授、公立青少年施設の館長、民間コンサル会社経営などを経て、地域の人材育成・事業創出支援に幅広く関わる。2009年に人材育成・組織開発を専門とする株式会社知識創発研究所を設立。以降、全国の自治体・地域団体と連携し、地域課題解決型の教育プログラム、官民協働プロジェクト、起業支援、人材定着支援など多彩な分野で実績を重ねる。

公立施設の指定管理運営では、大阪府立青少年会館の館長に民間人として初就任。行政予算の圧縮と事業の多角化を同時に実現し、若者の社会参画・地域参画支援の全国モデルを構築。東北震災後の復興支援では、仙台を拠点に内閣府・復興庁等と連携した地域人材育成事業に多数参画。大学との連携による地域協働教育では、文部科学省「地(知)の拠点大学による地方創成推進事業(COC+)」におけるカリキュラム設計と運営を担当し、持続可能な地域づくりに貢献した。

現在は、全国各地の自治体と共に「地域を学びの場に変える」教育プログラム開発や、地域プレイヤーの発掘・育成、地域経済循環を視野に入れた起業支援の仕組みづくりを推進中。自治体や地域支援機関との協働においては、調査分析から制度設計、実践支援、効果測定までを一気通貫でサポートする「共創型コンサルティング」に定評がある。

■ 地域・自治体における実績(抜粋)

  • 大阪府:大阪府立青少年会館指定管理者として、年間2億円規模の公立施設をマネジメント。実践型インターン、アートによる地域活性プロジェクトを展開。
  • 内閣府/復興庁/中小企業庁:「ソーシャルビジネスエコシステム創出事業」「復興人材育成事業」「地域中小企業の人材確保・定着支援事業」等で地域中間支援組織と連携し、自治体と地元NPO・企業との協働促進を支援。
  • 文部科学省 COC事業、COC+事業(東北学院大学):地域課題解決型教育カリキュラムの設計・運用。教職員FD・学生向けプロジェクト学習を指導。
  • ゴールドマン・サックス社:「中小企業経営革新プログラム」に参画。中小企業の人材育成と経営革新のカリキュラム開発/運用を支援。
  • 岡山県西粟倉村・鹿児島県錦江町ほか:ローカルベンチャー支援や地域起業プラットフォームの開発・運営に参画。人材育成・支援体制構築を担う。

メンバー

エーゼログループ地域即発研究所には多彩な経歴の研究員がいます。
自然資本、ローカルベンチャー、地域の構造変革に関して多くの知見を持っています。

修士(農学) 牧 大介

上席研究員
株式会社エーゼログループ 代表取締役

専門は森林生態学。自然環境と間社会の関係性を科学的に捉え、森林の持続可能な管理や地域資源の活用に取り組む。学術的知見をもとに、地域づくりや林業再生など、現場に根ざした実践を重ねている。

人と自然の相利共生に資する事業の企画・プロデュースを軸に、持続可能な「未来の里山」づくりを目指している

菊池 裕生

上席研究員
中小企業診断士

関心領域は、自然環境を豊かにしながら経済的にも持続可能な事業のあり方や、ネイチャーポジティブな資金の流れを生み出す仕組みづくり。自然資本を活かしたビジネスの可能性を探求している。個人としては、ミミズなどの土壌生物を活かした不耕起栽培に取り組み、自然農法の普及にも意欲を持つ。

地方自治体と連携し、地域に自然資本や生命を基盤とした「自然資本産業」を創出する取り組みを進めている。

松﨑 典子

所長補佐/上席研究員
キャリアコンサルタント
産業カウンセラー

関心領域は複雑適応系や心理学(社会・言語・学習)に関心があり、思考や行動の変容、場の理論を探究。自然の多様性や彩りにも魅かれ、生態系や博物学を日々の学びの源としています。

「おせち記事1000本執筆」という特異な経験を持ち、今は住民インタビュー調査の解析や報告書作成をはじめ、各種文書のライティングや校正・リバイスに広く従事。

道端慶太郎

主任研究員
生物分類技能検定2級・植物/生物分類技能検定2級・動物

専門は、自然環境調査や環境影響評価であり、動植物に関する知識とフィールドでの調査経験を活かした環境保全に取り組んでいる。

環境コンサルタントとして自然環境調査や評価に従事し、動植物に関する知識と経験を蓄積。現在は地域資源を活かした商品開発や、小学生向けの自然体験の提供に注力。西粟倉村ではオオサンショウウオをシンボルに河川再生を観光コンテンツ化する取り組みを進めている。

修士(農学) 太刀川 晴之

研究員

専門は地域資源管理、生物多様性保全、資源循環。農業や林業など人の営みと自然環境保全の両立に関心を持つ。

田んぼの持つ多面的な価値を高め、自然と人の豊かさを育む「ビオ田んぼプロジェクト」や、ニホンウナギの放流手法の検討・生息環境の整備を進める「うなぎ食べ継ぐプロジェクト」に取り組む。あわせて、地域や事業活動から出る未利用資源をたい肥化し、地域内で循環させる仕組みづくりにも注力している。

豊木 真里

研究員

関心領域は、地域資源の利活用や地方における地域経営、組織マネジメント、デザイン思考、コミュニケーション力学など。多様な視点をつなぎ、地域や組織の可能性を引き出すことを得意とする。

関係人口の創出・拡大を目的とした新規事業の企画や、AIの活用による業務改善・価値創出に取り組んでおり、地域と組織の未来を支える仕組みづくりに注力している。